鋼材の耐食性を高めるための防錆処理

金属を使用する上で錆は寿命を縮める要因です。

錆びてしまうと耐久性が低下して寿命が短くなるだけでなく製品の機能や性能にも影響します。

そのため防錆加工を施した鋼材を用いることができれば、製品の耐久性を高めるだけでなくメンテナンスにかかるコストを削減することができます。

錆の原因として上げられるのが金属表面の耐食性です。

金属は水に触れることで酸化還元反応が起こり、腐食して錆が発生します。

この進行度のことを耐食性と表現し、耐食性が高ければ進行は遅いですが低ければ速いということです。

耐食性の程度は金属の種類によって違い、金や白金のように物質そのものが安定している場合は、腐食が起こりづらいため錆も発生しにくいです。

ステンレスなどの合金も腐食しにくいです。

これは酸化皮膜が内部の金属を錆から守っているためです。

銅や亜鉛も表面が錆びにくいですが合金ほどではないです。

これに対して鉄や銅は最も腐食しやすく酸化皮膜による防食能力もないため耐食性が低いです。

そのため鉄や亜鉛を用いるには表面にメッキ加工をして耐食性を高める必要があります。

メッキ加工とは防錆処理であり、表面に耐食性の高い亜鉛などを纏わせることで内部が腐食するのを防ぎます。

ただしこの皮膜も穴がある、粗いと十分な効果を発揮できないので、厚みを均一にする、厚くするなどの技術が必要です。

これが表面処理という工程であり、耐食性や防錆性に優れた鋼材を提供するために必要です。